リレー小説「王国の掟」第三話〜麻呂〜

麻呂  2010-07-27投稿
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王様と年の頃は同じ位でしょうか。


サラと言う名の、その少女は、美しく輝く大きなブルーの瞳をくるくるさせて、

辺りを見回し、お城の広さに深く感動したようでした。


生まれてから、乳母と二人きりの生活を続けて来た王様にとっても、


この少女との出会いは、心にとても新鮮な感情を生み出す事となりました。


そしてそれもまた、これまでに感じた事の無い感情でした。

少女の突然の訪問に、初めは戸惑っていた王様でしたが、


その心は、次第にほぐれてゆきました。

「僕の名はバズー。
生まれてからずっと、お付きの乳母のクルエラと二人きりの生活だったから、

人間の女の子を見るのも初めてなんだ。」


王様は、ぶっきらぼうに少女にそう言いましたが、


少女は、至って笑顔でした。


「ここには魚や動物もいない。

これだけ豊かな緑があるというのに。

この森に動物達、川に魚が棲む事が出来たなら、どんなに素晴らしい事なのでしょう。」


美しいブルーの瞳にきらきらと反射した光は、王様の心の奥底に届き、


その心の何かを、突き動かそうとしていました。


広いお城をゆっくりと歩きながら、


王様と少女の会話は、時が経つのも忘れさせるほどに、弾む事となったのです。


次回はさんちゃん☆お願いします♪

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