君と見た空*3の3

玲唯  2010-07-27投稿
閲覧数[436] 良い投票[0] 悪い投票[0]



 翌日、私は頭痛と寒気に襲われた。


 熱を計ってみると、38℃と表示された。


 これは完璧に風邪だ。 最悪。


 軽く朝ご飯を食べて、風邪薬を水で流し込む。


 そしてベットに横になる。


 寝てればよくなるよね。


 あ、学校に連絡しなきゃなあ。


 いや、面倒くさい、止めよ。


 目を閉じると、私はすぐに眠りに落ちた。


 *


 インターフォンが鳴る音で、私は目を覚ました。


 時計を見てみると、3時を過ぎたところだった。


 随分寝てたなあ、私。


「リクー、リークー!」


 その声と同時にインターフォンが何回も連打される。


 この音は、頭に響く。

 私はのろのろと玄関に行って扉を開けた。


「リク! 何で休んだの?! あと何で電話に出ないの?! 心配したんだからね!」
 「ごめんごめん。何か風邪引いたみたいで……大きい声、出さないで?」

 「あ、そーなんだ……ごめんね」


少しの沈黙の後、ユウカは何か思い出したかのように、あっと声を漏らして鞄の中をあさり始めた。


 「これ、今日配られたプリント」

 「ありがと」




 そういえば、ユウカに何か頼まれてた気がする。


 何だっけ……。


 あ、アオトに彼女いるかどうかか。


 一応聞いたし、言おうかな。


「ユウカ、アオトの事だけどさ───」

「アオトくん?!」


 反応早いなあ。別にいいけど。


「彼女いないって」

「まじ?! よかったあ。でも彼女いないって意外」

「そーだね」


確かにそうかも。


 アオトはかっこいいし、性格いいし。


 彼女いないって不思議なくらい。


 学校じゃ、モテてるんだろーなあ。


「そうと分かれば、こうしちゃいられないよね! アオトくん、どこにいるかな。学校? ってかどこの学校なの?」

「そこは聞いてなかった……」

「え?! まずはそこからでしょ! まったくもう!」


 アオトのことはなにも知らなかった。


「じゃ私帰るね。次休むときは、私に連絡してよ?」

「はいはい」


 私はユウカに手を振りながら見送った。


 ユウカの姿が見えなくなると、私は中に入って扉を閉めた。


「寝直そうかな」


 頭痛と寒気はまだ治ってない。


 でもベットに入ると、意外にも直ぐに眠りに落ちた。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 玲唯 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ