どちらかが『ありがとう』と言えば
どちらかが『ごめんね』と言う
二人の間に繰り返される言葉
そんな日々に哀しさを感じるけれど
あなたの前では出来るだけ笑った
それでも私達には限られた時間があるから
だから大切にしていきたい
あなたとの時間も想いも
あなたに会えたんだ
あなたと想い合えたんだ
その真実だけを胸に私達は歩いて行く
何処で途切れるかも分からないこの道を
あなたと二人で
決して交わることのない二人の未来がそこにはあるから
せめて引き裂かれるまでこの手を繋いでいて
『優しいね』と言って流したあなたの涙を忘れない
悲しくて泣いてるの
嬉しくて泣いてるの
分からなくてただあなたの背中に触れた
少し震えていたあなたの背中を忘れない
その手を握り締めてまた涙を流したあなたが切なかった
俯いて声を押し殺して泣いたあなたを忘れない
力を入れて握ってくれたあなたの手の温もりを忘れない
何一つ忘れない
忘れたくない
離れてもきっと忘れられない
どれだけ残されているのか知ることが出来ないから私は弱音を吐かないと決めた
だけど最近私も弱くなった
それはあなたを本当に愛し始めたから
あなたを想い泣いて
あなたと会えば嬉しいのに心は寂しくて
全てを奪えない現実が虚しくて
あなたを見送れば泣いた
家に帰ればあなたの温もりを思い出して泣いた
私のために流したあなたの涙を思い出し泣いた
『優しいのはあなたじゃない』と呟いて泣いた
またあなたに会いたくて泣いた
もどかしくて
どうしようもなくて
苦しくて
人は生きている間に決められた涙の量があると言うけれど
だったら私はもうその半分も残されていないのかもしれない