横浜コスモワールド。
アキは、一人で集合場所にたっていた。
すると、カズヒロが来た。「ごめん…遅くなって。」アキは小さく頷いた。
「あ…俺が、話している事、分かる?」
アキは、ノートを開いて、書き始めた。
『分かる。唇の動きで。』「あ〜。そっか。」
…会話が弾まない。
だって所詮、×ゲームだもん。
しばらく歩いたら、ジェットコースターが見えてきた。
「乗ろうか。コレ。」
アキは頷いた。
ジェットコースター。とても楽しかったなあ。
アキは、笑顔になった。
カズヒロも、笑っていた。少し、距離が縮まった気がした。
「はあ〜。楽しかった〜。」
『私も。』
「そうか。じゃ、良かった。」
×ゲームのデートだったはずが、普通のカップルになっていた。
ジェットコースターの後は、少し椅子で休むことにした2人。
アキはノートに、
『何で急に…私の事好きって言ったの?』
と書いた。
カズヒロは、返答に困った。
…ごめんと謝り、真実を話したほうがいいのか…。
カズヒロは、迷いを隠せないまま、アキから鉛筆を借り、
『このデートも、好きって言ったのも、×ゲームだったんだ。』
と書いた。