届かなかったオモイ 第5話

いんと〜る  2005-12-13投稿
閲覧数[414] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 半月ほど過酷な日々が続いた。辞めたくなる時も多かったが、彼女の放送と一度読まれた、リクエストが心の支えになった。後から聞いた話だが、この期間の間で単なる彼女の追っかけファン入部か、いきなりBorAスタートが出来る才能が有るかを見るそうだ。僕はCながらCの上クラスらしい。
 長い過酷な日々だったけど、さぁ!いよいよ録音1回目の収録日が近付いてきた!!と、言っても流れるのは部活も終わって新人だけが残って雑用を早く終らせて帰ろうと思う時間。C放送は厳しいのだ…
 ……聞いている人はいない。と、思いつつも緊張して高鳴る鼓動を抑えつつ、一人しか聞いていなくてもその一人の人に想いが届くように頑張ったつもりだった。
 録音が放送された翌日。Cの時間帯なので反響なんか有るわけない。と、諦めていたが、同じ学年で補欠の野球部員から1枚だけながらもリクエストが届いていた。これでも十分すぎる手応えを感じた。
 自分が放送を送る側になって初めて気が付いたが、あれほど優秀な彼女が、いつも極端にバラードに片寄っている。この時は単なる彼女の好きな音楽だと思っていたが、彼女のココロの中に大きな悩みがあった。これが分かったのは後の話。

 最近は少しずつ自信が持てるようになってきた。少しでも彼女に自然に近づくには…と、考えれるようになった。 名案が浮かんだ!次の生徒会に立候補する!!彼女の追っかけファンで立候補するライバルとの選挙になるが、最近身に付けた唯一の芸があった。これで勝負をしよう!応援演説を上岸に頼んだ。
 初めて自分で考え、行動する選挙。
『負けるわけにはいかない!!』
アドレナリンが、ふつふつと沸いていた。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 いんと〜る 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
カレが離さない唇★
★人気の魅惑グロス


▲ページトップ