大親友

さくら  2010-08-04投稿
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「もしもし?」

「あ…俺。」

付き合ってるわけでもない。
ただあたし達はお友達。

電話なんてしょっちゅうしちゃう。
ただ高校は離れちゃって
遠距離だから会えないけど。

でも電話きたらやっぱ嬉しい。


好きか?
そう聞かれたら、
うんと答える。

ただその好きは、恋の好きじゃなくて、
もっともっと大きなもの…



他愛のない話しをした後
いきなり真剣な声になった。

「俺さ…」

「ん?」

「付き合ったんだよね」

急すぎてあたしの心臓がもぎ取られるかと思った。

この痛みはやっぱり
好きだからと今さら痛感する。

「え、そうなん?おめでとう!!よかったやんなあ!なら、あれやんな。彼女さんに悪いしもう電話とかもしたらあかんな!」

あたしは明るくしろ明るくしろそう心で唱えながら言った。

「そんな必要あるか?だって俺ら大親友やろ?」

そういうあなたはズルい。

「いや、あたし女やしやっぱ彼女に悪いよ〜。だからさあ…」

こういうあたしはただの強がり。


素直になれないだけ。
気付いてよ。
あなたはあたしの事
よく知ってるやんか


「…アホ」

あなたはこの言葉を残して
電話を切った。


あなたはあたしにとって
大好きで大切で
あなたの代わりなんて
もちろん誰もいなくて
最高の男友達であり親友だよ。

もちろんそれも嘘じゃないけど
だけどね、本当は
あなたのこと
男としても大好きなんだよね。

皮肉だね、今気付くなんて。

だけどあたしずっと
思ってたんだよ。


結婚するならあなただって。



あれから全く連絡してないね。
元気かな?頑張ってるかな?
きっと元気だよね。


会いたいなあ…。



−チャラララ♪


「もしもし?」

「あ…俺。」




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