身体にアチコチ痛みがある…目覚めると見慣れた天井がある。ベッドの横の時計を見ると…ゲッ、遅刻だ!!今日は早朝会議がある日だ!完璧に遅刻決定だ。慌てて支度をして会社に行く。もう、会議は欠席は確実だ…上司に説教されるのが見えいている。
仕方ない、怒られて油を絞られるの事に腹を括る。電車に乗って出社する…会議が始まっている時間だ…如何言い訳しようか考える。
会社に着いて部署に行く…部屋には何時もの様に全員がいた。会議は終了って事か?そんな俺の姿を見て、田中が近寄ってくる。
「おい、ラッキーだな。今日の会議は無くなったらしい。なぁ、お前あの子をお持ち帰りしたんだろ?如何だった?」
「持ち帰ってないぞ、ちゃんと家まで送った」
「なんだぁ、つまらん」
コイツ、何を考えているんだ…俺は真美以外の女は眼中に無い…だが、もう彼女とは二度と逢えない…判れてしまったからだ。
仕事を開始する…一日が長い。変な夢を見る事が多くなり、寝不足が続いている。あの占い婆に問い詰めないと気がすまない。
昼になり、社員食堂で昼飯を食っていると横に誰かが来た。
「隣、いいですか?」
視線を向けると、其処には知らない女がいた。
「いいですよ、どうぞ。もう少しで食べ終わりますから」
「急いで食べると、身体に悪いですよ」
女が微笑んで言う。何だ、初対面なのに何処かで会った気がする…そんな事を口に出さないで昼飯を食い続ける。
「斉田さんですよね?それとも、龍之介様って呼んだ方がいいのかしら」
突然訳が判らない事を言い出す、この女…何者なんだ?龍之介って誰だ?俺の目の前がチカチカと星が瞬く様に輝きだす…そして、俺の意識は遠のいた。