『私は、障害者呼ばわりされたくない!』
サユは、アキを励ました。「アキは…障害者なんかじゃないよ。アキのこと障害者とか言う奴、たとえ先生でも怒鳴りつけてやるんだから!」
ヒロも、アキのノートに、『俺も協力する』
と意志を伝えた。
…嬉しかった。
…本当に、嬉しかった。
私のことを支えてくれる人が、いる。
それだけで、嬉しかった。実際に、行動してくれる人もいた。
ありがとう…。みんな。
そして、カズヒロ。
『ただいま。』
「おかえり。」
アキは、ひとつ決心をした。
ろう学校の事、お母さんにちゃんと話そう…。
「ご飯、今ちょうど出来た所。」
『いただきます。』
…そして、支えてくれるみんなのことも。
「どうしたの?なんか暗い顔してるじゃない。」
アキは箸を置いた。
『あのね、お母さん…。ちゃんと聞いてほしいことがあるの。』
「ちゃんと、聞いてほしいこと…。」
アキは、ろう学校のパンフレットを見せた。
「ろう学校入学案内…。」『先生に無理矢理勧められてるの。私、今の学校でいいのに、勧められているの。』
お母さんは絶句した。
『私、先生を責めた…。私、この学校に居ないほうが良いんですか?私は、この学校のお荷物なんですか?って…。』
お母さん、涙を流している。
…泣かないで欲しかった。