A:重苦しい空気が漂う中…二人は黙々と料理を食べます。
B:やはり二人で会う直前のメールは控え目にしないとこうなりますからね。
A:会ってからの話題がなくなる、ということですよね。
B:ええ。特に男女間の場合は本当に致命的です。
A:私もできればこの空気の場所には居合わせたくないですね…
おっと…大原さん何やら動き出しました。
大「あのさ、」
麻「ん?何?」
大「これ、受けとって。」
A:これは指輪ですかね…
B:まさかこの実況で告白するつもりですかね。
麻「何これ?」
大「ここから見る夜景も綺麗だけど、それさえも霞むくらい君は綺麗だよ。」
麻「…は?」
A:麻莉奈さん、完全に呆れています。
B:確かに絶対に告白するタイミングではないですから…しかし無謀というか無知というか…
大「今日から君は、俺のものだ。」
麻「何言ってんの?あんたバカ?」
A:大原さん、あろうことか最後まで言い切ってしまいました。
B:一度切り出してしまった以上最後まで言うしかないのですが…場の空気が全く読めてませんね。
大「え…?」
麻「それって告白のつもり?」
大「うん。」
麻「ははは!マジありえないんだけど!」
大「ダメ?」
麻「ダメに決まってんじゃん!ってかよくこの実況で告れたね!逆にすごいと思う。」
大「…」
麻「全然話噛み合わないし、はっきり言って一緒にいてもあんま楽しくないんだよね。」
大「マジで…」
麻「あんたの彼女とかマジないから。」
大「でもこれからもこうやって飯とか行ってたらそのうちさ…」
麻「ないない!…ってか私もう帰るから。ごちそーさまでした。」
大「ちょ…おい、麻莉奈!」
店員「本日のお会計、10万8千円になります。」
A:大原恭也さんは、残念ながらフラれるという形になってしまいました。Bさん、聞くまでもないと思いますが、大原さんはなぜフラれたのでしょう。
B:場の空気も、相手の気持ちも全く読めない上に自信過剰なナルシストで見栄っ張り。以上です。
A:ありがとうございました。
身近な人の意外な一面を垣間見ることができる人間観察実況。次の観察対象は、あなたかもしれません。
また次回、お会いしましょう。ごきげんよう。
終わり