「なんか言ってる…聞こえない…」
川の向こうで何かを呟いてるように聞こえたがあまりにも声が小さくて聞こえない…
いや、むしろ聞きたくないのが本音…
「……とりあえずここにいたらダメだ…」
真衣は川沿いに立ってる人をチラ見しながら歩いた。
「すごい…」
よく見たら遠くの方まで人が下を向きながら立っている
若い男女、おじさん、おばさん、老婆にお爺ちゃん…子供…
みんな下を向いてブツブツと呟いている
それを見て歩いている真衣はふと…
(なにを言ってるのか聞いてみたい…みんな同じこと言ってるのかな…?)
真衣は誘われるように川の方へ歩きだした…