リレー小説「王国の掟」第九話〜麻呂〜

麻呂  2010-08-07投稿
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しかし、何と言ってもサラは神の子供です。


王様が、皆に信頼される立派な王様になり、幸せな王国を築くまでを、


見届けなければならない使命があるのです。


自分は15歳になったら、王様の元へ行かなければならない事を、


サラは、小さな頃から神に聞かされ続けてきましたから、


王様への、わざと冷たく突き放す様な態度も、


“平和になる掟”を作ろうと宣言した王様に対して、素敵と喜ぶ姿も、


全ては、自分の使命を達成する為の理由に過ぎなかったのです。


その時、王様の宣言を聞いた人々の中の1人の、初老の男が言いました。


「笑顔で溢れる国にしたい?!

こんな何も無いところで?!

王様。私達は、お父上のラドルド国王の血を受け継ぐあなたが、

どの様な方法で、その様な素晴らしい王国を築き上げようとしていらっしゃるのか、

大変興味があります。」


王様は、男の言葉に満面の笑みを見せ、握手を求め、手を差し出しました。


サラは、暖かく2人を見守っています。

2人は互いに意気投合し、


大勢の人々は今、


ここにいる王様の宣言に、感動、共感し、


精一杯の力で協力する事を誓いました。

王様もまた、一瞬にして、自分にはカリスマ性がある事を自覚したのでした。



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