「…待てよ。」
エミを追って、俺も席を立った。
ファミレスから出ると、蒸し暑い。
にも関わらず、エミは走り出した。
ヒールのついたサンダルなのに器用に走る。
俺はエミを追いかけた。
追いかけて3分すると、エミがしゃがみ込んでいた。
足をくじいたようだ。
俺はエミを近くの公園に連れていった。
公園の水道でハンカチをぬらす。
そして、それでエミの足を冷やした。
「…大丈夫?」
と俺は聞いた。
「うん…。」
とエミはうつむく。
「そのハンカチ貰っていいから。」
俺はエミをベンチで休ませた。
「…。」
2人に沈黙が訪れた。
「どう?痛みなくなってきた?」
「…うん。」
「よかった…。」
「…」
「ハイヒールで走るのはやめようね。」
「…うん。」
「さっ、送っていくよ?歩けないだろ?」
俺はエミを軽々おぶった。
コウたちには、先に帰ると電話して、エミを家まで送ることにした。
俺は心にひっかかることを伝えることにした。
「ねえ…
さっき、
エミちゃんは、クラスの女子に焼きもち妬いたんだょね?」
エミは怒り口調で言った。
「…そうだよ」
俺は言った。
「…俺の彼女でもないクセに。」
チュッ
エミ:「え??」