「アキの耳が聞こえるように、なりますように。」
カズヒロは、手話で星空に祈った。
祈っているカズヒロ。
アキも嬉しくて、願いを星空に託した。
『カズヒロと、一緒にいられますように。』
「アハハ。俺たち、バカだな。」
『バカ…だね。』
この願いが、叶ったらいいな…。
バカかもしれない。
でも、いいんだ。
幸せになれれば。
実はね、さっきカズヒロが言った言葉、全部伝わったよ…。
手話で、一生懸命話すカズヒロを、私は見てました。
カズヒロ的には、ただ泣いていたように見えたかもしれない。
アキは、カズヒロをじっと見るのであった。