連れられた部屋は人が三人入ると結構狭く、窓もなく入口は警備員の後ろにあった。
このまま警察に通報されれば絶対絶命のピンチとなる。
しかし、幸いなことに警備員はまだ雪野が全国指名手配の女子高生とは気づいていないのかありきたりな事を聞いて京都と雪野が適当に嘘をついてごまかすと次は説教が始まった。
いつ、全国指名手配の青山雪野とばれるのかハラハラしていたが、説教が長くなるにつれてだんだんとうっとうしくなってきたのかイライラが募ってきた。
「(ねぇ、一人くらいなら何とかなるよ)」
と、京都が雪野に促すと
「(馬鹿!これ以上罪は重ねないっていったでしょ)」
と、雪野は警備員にばれない様にひじ打ちをした。
と、そんな時だった警備員が今までのうざったい顔を止めて不気味な笑みをこぼした。
その笑みに思わずひいてしまう京都と雪野。
しかし、次に警備員が発した言葉に二人は凍りつくことになる。
「いつまで、嘘をつき続けるつもりだい?全国指名手配犯の青山雪野ちゃんと共犯者鏡京都くん」
!!?
なんと、警備員は雪野たちの正体に気づいていたのだ!!