「クリスタルを最初から簡単に使ってしまえばそれだけ相手から警戒されてしまい、運び込まれてくるクリスタルを奪い損ねてしまうかもしれん。だからこれを使うのは必要に駆られた時だけだ」
スレイはコッペルに丁寧に説明した。
「…わかったよ…」
コッペルは小さくため息を吐いて、肩肘をついた。
―なら俺が派手に打ち上げてやるよ。
彼はそんな事を心の中で呟きながら、同じく心の中でほくそ笑んだ。
「では詳しい説明を始めます」
マーチンは一つ小さく咳払いをして、地図を指差しながら一人一人の予定行動を詳細に説明した。