リョウタの背が前よりも高く見えるのは気のせいかなぁ…
制服の袖からのびる長い腕は部活で日焼けして真っ黒。
つい、この前まで通っていた学校。
昼間はにぎやかな声が溢れる校庭も、夜になれば静かだ。静かすぎて怖いくらい。
暗闇のなかで遠くに聞こえる車のエンジン音。そして広い校庭の隅っこに少し離れて座るリョウタとあたし。
ずっと沈黙なわけじゃない。お互いの学校の話とか中学生だった頃の昔話とか…
前と変わらずに話してくれるリョウタ。今までがうそみたいに。なんかうれしかった。
「俺のことどう思ってる?」
今までバカ話してたリョウタがマジな顔して聞いてきた。
『どおって…トモダチ以上変人未満でしょ?(笑)リョウタ自分で言ってたじゃん!』
ふざけて返したわけじゃないけど、これがアタシの本心。
「そおだよなぁ…(笑)トモダチ同士で夏祭りなんてどう?一緒花火見に行こう。」
………リョウタ彼女いるでしょ。なんて言えばいいんだろ〜…