「これはどういう」
「後でな、さぁ、お前はお前の使命を果たせ」
タクトはしっかり頷き、城の中へ侵入した。
城の中は不気味な静けさで支配されていた。他の三人はまだ入っていないようだった。
「すごい奇襲攻撃ね。まだあんなに反逆因子があったなんて」
目の前の大階段の上にひとりの少女が立っていた。
「誰だ!」
少女は一段一段ゆっくり階段を降りてくる。
「あたしはルパス超高科学研究局 統括最高責任者サーブ・テクノロトス、あなたは?」
タクトは「ルパス」と「科学」という言葉を聞いた時に剣を抜いた。
「タクト・アストラル、ただの農家さ」
「あれ、そうなの?アストラル、アストラル・・・農家・・・ふふ、それにベルズ鉱石の剣、間違いない、やっぱりあなたがディスクの息子なのね」
話終える頃にはサーブはタクトの目の前にいた。
「ふーん、一度顔を見られて良かった。じゃあね」
サーブはタクトの目の前で閃光を炸裂させると、タクトの元から去っていった。
入れ替わるように今度はムシが現れた。
「早く上に向かわないといけないのに」
「タクト!ここは俺達に任せろ!」
背後にはウェド、フラット、シャープ、ダイヤがいた。
「木彫りの不死鳥を持っているのはタクトさんです!タクトさんさえ最上階に行けたら」
「でも・・・」
「いいから、あなたが上へ行くの!」
「私達なら大丈夫です。この国を私達の手に取り戻して下さい」
タクトは四人の顔を見回した。
「わかった。必ず不死鳥を召喚する」
タクトが階段を昇ろうとした時
「タクト!これ持って行け!」
城に入ってきたシルヴァがタクトに鞘に収まった剣を投げて寄越した。
タクトは剣を背に携えるとみんなに手を振って階段をかけ上がっていった。
階段をかけ上がりながら、タクトは嫌な予感を感じていた。
タクトは戦いに備え予め準備していた。
タクトは城のとことも分からないだだっ広い広場に辿りついた。
「どうせいるんだろ?出てこい」
タクトの目の前にウェイトが姿を現した。
「仲間はどうしたんだ?」
「教えるつもりはない」
「冷たいな、まぁいい、そろそろ決着をつけよう」
二人は同時に剣を抜いた。
しばらくの沈黙
「・・・行くぞ、タクト!」
ウェイトが目にも止まらぬ速さで向かってきた。