今日もバイト憂鬱。
「ルイちゃんって、実は 腹黒いんだよ。」
聞こえてる。
ふつうそんなこと客に言う?
…ってエリカみたいなやつが言えたことじゃないけど。
パシャ…
「あのヒト、あたしの客 だから…ちょっと気に いられたからっていい 気にならないで。」
もうここにいる理由なんてなかった。
お金だって他のバイトに変えても余裕があるくらい貯まった。仲のいいヒトなんて1人もいない。やめる…
エリカは休憩室の隅っこで水をかぶってビショビショになったドレスの裾をぬぐいながらこっそり泣いた。
もう帰る…
エリカは店長にばれないようにこっそり支度をしてこっそりと店の外へと出て行った。