「うわあっ!」
兵士たちは閃光から生じた爆発に巻き込まれて、次々と吹き飛ばされていった。
その中で黄色いマントを着けた兵士たちは瞬時に剣で円を描くと、爆発エネルギーを円から生じたエネルギー膜で受け止めた。
―バカな!
コッペルは目を大きく見開いて、その兵士たちを見つめた。
兵士たちは間髪を入れずにコッペルのいる方向に駆け出した。
―やばい!
コッペルは一目散に草村の奥へと走った。
その瞬間、一筋の細いエネルギー波が彼の右肩を貫いた。
「ぐああっ!」
肩から血が噴き出て、前のめりになる。
―こんな所で死ぬ訳にはいかねぇんだよ!
コッペルは痛みをこらえながら踏ん張って、木々の間をジグザグに走った。
「ちっ…」
兵士は舌打ちをして、森の奥に消えたコッペルを追うのを止めた。
「セルビス、俺たちの役目は荷物を目的地まで運ぶ事だ。悔しがる事は無いぞ」
黄色いマントを着けた兵士は同じく黄色いマントを着けているセルビスと呼んだ兵士の肩を軽く叩いた。
「わかっています。ガリード隊長」
セルビスは敬礼をして、荷物の元に戻っていった。