ロストクロニクル 最終章9

五十嵐時  2010-09-18投稿
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タクトが「ありがとうございます」と階段を上ろうとした時
「勝手ことをされては困りますね。国王」
天井から降りてきたのはサーブだった。
「貴様は!」
「約束がちがいますよね」
サーブはにこやかに笑いながら国王の元へゆっくり迫ってくる。
「サーブ!何をする気だ!」
タクトが国王を背に二人の間に割って入った。
「あのね、私は今ものすごく機嫌が悪いの。下では苦戦してるみたいだし、愚かな国王は私たちを裏切るし、私たちの国王は未だに姿を現さないし、仲間は一人やられるし、なによりも一番の原因があなた達四人よ!」
その時、階段を上ってたった今謁見室にたどり着いた三人の姿があった。
「ちょっと!タクト!あなた足速いんだから、少しは待ってよね」
上がってきたのはパール、ウェド、フラットの三人だった。
「ふふふ、噂をすれば、ちょうどいい所にやってきたわね」
三人は見ず知らずの少女の異様な雰囲気に身構えた。
「ただものじゃねぇな」
ウェドは体を緊張させた。
「あなた達さえいなくなれば、この計画もスムーズに進む。これ以上先には進ませない!」
サーブは突然叫び出し、自らの右腕を床に勢いよく叩きつけた。すると、右腕は電気を帯び始めた。
「まずは小手調べよ」
サーブはタクトの元へ走り出すと、タクトの剣を殴った。
「あなたの剣は、絶縁体かしら?」
サーブの電気が剣を通してタクトの体に伝わる。
すると、体が勝手に剣を手から放した。
「訳がわからないという顔ね。これは魔法なんかじゃない。私の体から流れる電気があなたの筋肉に電気信号を送って勝手に動かせる。私があなたに触れている間、あなたの体は私のものよ」
サーブは今度は両足を地面に叩きつけた。すると、今度は両足が電気を帯び始めた。
「それは私にも適用される」
サーブは人とは思えない速さでパール達の元へやってきた。
パール達は反応できなかった。
「無理矢理人間を遥かに上回る身体能力を得るってわけ」
サーブは今度はタクトの目の前にやってきた。
「降参するなら今の内よ」
サーブはいつの間にかタクトがシルヴァからもらった剣を持っていた。
「降参だって?馬鹿にするな」
タクトはサーブを真っ直ぐ見た。
「そう、残念ね。じゃあ、全力で斬ってあげる!」
サーブがタクトに剣を振り下ろす。

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