「猿も木から落ちる、だよ。たまにくらい、ミスはする」
「たまに、ねぇ……」
ニヤニヤとクロエは僕をみる。
「なんだよ、信用出来ないのか?」
「ううん。そんなことないよ。ただ、拗ねる時もあるんだ、と思って」
「くっ……。もう休憩は終了だ! ほら、さっさと基地に帰るぞ!」
「はいはい♪」
クロエはスキップをしながら『スカイ』のコックピットに入って行った。
『ソラー! どうせ帰りもバイクでしょー? それじゃあ時間もかかるし乗せてってあげようかー?』
イヤホンマイクから聞こえるクロエの明るい声。
「そうして貰えると助かる」
僕はそう言い返した。
すると、クロエが乗る『スカイ』はビームサーベルをしまい、空いた手を差し延べてきた。そこに乗れということなのだろう。
「頼むよ……」
僕は呟き、行きに乗ってきたバイクといっしょに『スカイ』の手のひらに乗った。