深い深い、闇の中。
その闇の中に、見覚えのある姿。
―佳奈だ。
佳奈が悲しんでいる。
何でだ?
オレは佳奈に手を伸ばす。
佳奈が遠ざかってゆく。
龍一『佳奈っ!!』
佳奈の姿はない。
龍一『…夢かよ。んと…』
そうだ。オレは保健室にいて、消毒してもらおうとしたら…なんか超眩しくなって、そのあと、も…森?に立ってたんだ。
そしたら急に意識を失っ…
龍一『ココ…何処だ?』
家…のようだ。
木製の建物で、壁には見たコトの無い生物の剥製がウジャウジャ飾ってある。
奥の方には、様々な生物が生きたまま保管されている。
オレはその生物が見たくなり、奥に向かった。
龍一『なんだコレ?…カメレオン?』
羽が生えたカメレオンみたいなヘンな生物がビンに詰められている。
それに触れようとした、その時
??『何してんの?』
龍一『うわっ!?』
突然の声に驚き、オレはビンを落としてしまった。
パリィィン
割れたビンから出て自由になった生物は、とてつもなぃ速さで窓から逃げてった。
??『あーっ!私の「材料」がぁ!』
ジロリ
睨まれた。
龍一『わ…わりぃ。突然声がしたからビックリしてさ…。アハハ』
ドンッッ
龍一『ハ…』
ナイフが、顔を掠った。
龍一『な、何すんだよ!!』
??『私の「材料」を逃がしたな…。折角助けてやったのに、私の邪魔をするなんてね…。』
龍一『え?「助けた」…?』
??『そうよ!「レイ」の毒にやられて倒れてたあなたを助けてあげたのよ。』
龍一『「レイ」?そのレイとやらが何か知らんが…助けてくれたのか!ありがとう!』
??『いえいえ…って、あなた…まさか「レイ」を知らないの…?』
龍一『え?あ、うん』
??『「レイ」ってゆーのは…いや、ここで死ぬあなたに説明する意味なんて無いわね。』
龍一『…は?』
女は、何処からともなく、巨大な鎌を取り出した。
龍一『えええええええ!!?』
女は、オレに鎌を思い切り振り下ろした。