「エリカ…体そんなにわるかったのか…」
幸村さんは、さっき松山くんがしたみたいに優しくエリカの頭をなでた。「彼氏って悠太だったんだ…」
ズキン…
「俺なんにも知らなくて…
「そんな顔しないで!!
そんな…」
せつなそうな顔しないでよ…
「エリカのこと好きじゃないならほっといてください…エリカのこと好きなふりしてこれ以上エリカのこと傷つけないでください…これ以上耐えられないです…エリカは松山くんと…幸村さんのこと忘れたいから…」
うまく言葉にできなかった…もう頭のなかはグジャグジャだ。
「今まで…つらい思いさせてごめんな…」
いや…
幸村さんにそんな顔をさせたいんじゃない。
「ほんとやめて!!
謝られたら余計つらい」
そんな簡単に謝らないで…まるで今までエリカにかけてきた言葉全部ウソだったって言ってるみたい…
…今まで全部嘘だった
全部嘘だったんだよ。
わかってたじゃない。
何を今更…
「エリカ…」
エリカは今幸村さんを困らせている…
泣くな!!
幸村さんを困らせたくない…
「うそつき…
エリカを離したくないなんて…エリカはただの商品?だったらエリカはもう欠陥品だね…
早く捨てたら?」
エリカは、これ以上ないってくらい幸村さんを困らせている…
ごめんね…
こんなこと言いたくなんかないの。