―――拓朗家
拓「…秋、遅いなぁ…飯、先食う?」
聖「でも、何も食うもんないで。」
拓聖「・・・」
拓「せえちゃん、料理できひんの?」
聖「俺、勉強しかできん」
拓聖「・・・」
拓「しゃあないな、出前でも…」
ガチャッ!
バターンッ!!!
拓聖「Σ(ﾟﾟﾉ)ﾉ!?」
勢いよく扉が開け閉めされる音がして、入ってきたのは秋奈だった
秋「…はぁ…はぁ」
聖「あ…秋?」
秋「ぅ…うぅっ…」
秋奈の瞳が一気に涙でいっぱいになった
拓「ま、まさか…なんかされた?」
拓朗の言葉に秋奈はぶんぶん首を横に振った
拓「じゃあ…なんで…あ!あいつは?ノブは?」
秋「…置いてきた。」
拓「え?」
秋「あんな不倫男、置いてきた!!」―――＼r
少し前* * *
「伸昭?」
伸「百合…?!」
秋奈が振り返った先に居たのは、長い黒髪で歳は20代後半くらいだろうか、綺麗な女性だった
秋「…知り合い?」
「…」
伸「…彼女……俺が中学生の時の…」
秋「え?」
「…久しぶり。まさか東京で会うなんて…」
伸「今こっちに住んでるんや。自分は?…なんで…」
「あの人の転勤で、数年前にこっちにきたの」
伸「…そっか」
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