お母さん…死んだんだ。
アキはその場で泣き崩れた。
「アキ…。」
カズヒロはアキを抱きしめた。
「アキは1人じゃないよ。」
サユも、精一杯励ましていた。
カズヒロも必死に
「アキは俺が守ってみせるから。」
と伝えるが、アキは憔悴しきっていた。
「アキ…!!つらいと思うし、確かに1人なんかじゃないって思っているんじゃない?でも私たちがいるから!」
サユも必死だった。
「アキちゃん。明日でも、明後日でもいい。俺たちに会いたくなったら、学校に来て。」
ユウタも笑顔を作った。
「アキちゃん。俺のバイト先に来てもいいよ。」
ヒロも励ます。
「ほらアキ…アキには、支えてくれる人がたくさんいる。まだ未熟かもしれないけど、きっとアキにとって大切な仲間だよ。」
アキは温かい言葉を言ったカズヒロに、うずくまった。
『しばらく…こうしていたい。』
カズヒロの胸で泣き続けるアキ。
「いいよ。」
カズヒロもアキを更に強く抱きしめた。
「俺たち、お邪魔かな?」ユウタがサユに聞いた。
「そうかも…。」
3人はゆっくりとその場を離れた。
「カズヒロくん。じゃあ私達はこれで。」
「…来てくれてありがとう。」
カズヒロはサユたちにお礼を言った。