「エリカにかまわないで…」
エリカに優しくしてくれる松山くんさえわずらわしくなった。
今思えばエリカはいつでも自分のことしか考えてなかった。
松山くんはいつもエリカのことを考えて、自分のことを犠牲にしていた。
お店をやめる前、松山くんにはお店をもたせてもらえるという話がきていた。
松山くんは、エリカだけじゃなくて他の女の子にも優しかった。仕事だって、雑用でもなんでもする人だったし、人あたりがいいからお客さんも感心していた。
本当ならもっといい生活ができたはずなのに…
それでも松山くんはエリカを選んだんだ。
「ごめん、エリカだって1人の時間がほしいよな…俺ってまじ重いよな」謝るのはエリカのほう…
「松山くん…お店に戻って!!店長まかされてたんでしょ?
あいちゃんが言ってたよ!!社長が松山くんに戻ってきてほしがってるって。」
「いや…でも夜の仕事だとエリカと一緒にいられないし…」
「じゃ、エリカと別れて…」