―――翌朝
秋「…。」
鏡に映るのは腫れた目の自分
拓「…うわっ!顔ひどっ!!」
洗面所に顔を出した拓朗が声をあげた
秋「いいの!これで!」
ピンポーーン
拓「…誰やろ?こんな朝早くに…」
* * *
伸「うわ〜ひどい顔」
秋「うるさいなぁ…何しに来たん?」
伸「何しに来たん?じゃないやろ?!」
秋「ビクッ!」
伸「昨日、どんだけ心配したと思ってんの!あんな夜に女の子は一人で歩いちゃあかんやろーが!…ったく、携帯も繋がらんし、ほんまに…」
秋「…ごめん…なさい」
伸「…。はぁ…いや、ええよ。俺も昨日は突然、あんな人に会ってびっくりさせちゃったんやし…」
秋「あ…あの人は?あの後…どうしたん?」
伸「どうしたん…って、はあ…秋ちゃんが急に走り出すから、すぐに別れたよ。会っても話すことないし」
秋「ふぅん…」
ガチャ
拓朗の家の扉が開き拓朗が顔を出した
拓「お前ら、朝っぱらからマンションの階段で会話すんな。近所迷惑や」
伸「だって、たっくんが中に入れてくれへんねんもん」
拓「俺ももう家出なあかんの!暇なんやったら、ノブ、そいつどっかに連れてってやってよ」