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〜フェイコックピット内〜
“ピッピピッ”
祐希『(――なんだ?――通…信…?)』
通信回線を開くために手を伸ばす。
祐希の意識は朦朧としていた。
“ピッ”
祐希『瑞枝…――?』
瑞枝「祐希。いい?使真の核を狙って。核よ?――他をいくら攻撃しても、使真には効かないわ。」
瑞枝は言葉短く、そして“核”を強調して説明する。
祐希『わか…ってる―…』
そう言うと祐希は再び使真へ武器を構えなおした。
“ジャカ―…”
‐‐
“ズザァァァ―――”
瑞枝「なッ!?」
祐希が構え、使真に向けて攻撃を発射しようとした直後……使真より、祐希の搭乗しているフェイヴェリスに、疾風の如く、そして尚且つ凄まじい斬撃がもたらされた。
一瞬の間に起こった出来事――
瑞枝等をはじめとする司令室及び、現場の関係者はその最中、触手が空を斬る音を聞いていた。
否、目で追うことができず、音のみならば聞こえた。と言ったほうが正しいだろう。
フェイは触手によって地面へ叩きつけられた。
祐希「ッ――」
瑞枝「ッ――パイロットとコンタクトとってッ!」
浜名「了解……―――ッ
応答…ありません!」