松山くんはその後も必死になってエリカを説得してくれた。
松山くんのことを嫌いになったわけじゃない。
エリカだって1人になるのは怖かった。
エリカは松山くんからたくさんの愛情をもらったのに、エリカは松山くんに何もしてあげられなかった。
だから、せめてエリカから解放されてもっと幸せになれればいいのに…
次の日、エリカは松山くんが仕事に行っている間に少ない荷物をまとめて松山くんと2人で過ごした家を去っていった。
いつも松山くんとご飯を食べていた小さなテーブルに手紙を置いていった。
“今まで本当にありがと”
いつかあの時は大変だったね、なんて笑いながら話せるくらいお互い幸せになれたらいいな。