廃墟に集合したスレイ、ボロス、マーチン、ルーン、コッペルはそれぞれ悔しそうな表情を浮かべていた。
「くそ…まさかクリスタルクラッシュとは…」
スレイはテーブルを叩いた。
「あいつら、クリスタルを意のままに操ってやがった。あんな事俺にはできねえ」
コッペルは吐き捨てるように言って、肩に巻いた包帯をいじった。
彼は廃墟に戻ってくると、クリスタルを全てスレイに渡したのだ。
「俺じゃあんな奴ら、相手にできねえよ!」
これがその理由だった。
「マーチン、奴らに対抗する手段は無いか?」
「…いえ、クリスタルクラッシュがいるという事を全く把握しておりませんでしたので、対抗手段と言われましてもすぐには…」
マーチンは沈痛な面持ちで、首を横に振った。
「せめてこちらにもクリスタルクラッシュがいればな…」
スレイは天を仰いだ。
「…スレイ様」
ボロスは手を挙げた。
「どうした?ボロス」
「私の知り合いにクリスタルクラッシュを研究している者がおります」
「何?それは誰だ?」
「グレアム博士です。かつて警備兵として雇われていました」
「グレアム博士!?」
マーチンは驚いて声を上げた。