達「なんで父さんに自分の気持ち言いたくないん?」
ち「え…だって…」
達「なぁ、ちひろ。出来ないとか嫌やと思う前に何で嫌なんか、やりたないんか理由を考えてみ?案外そういう理由てしょうもなかったりするもんやで」
ち「……」―――\r
――ち「それから、僕はちょうどドラマーがいなくなったのぶのバンドに入れてもらった。…ええねん。別に父さんに理解されなくても…達也君の言う通りや。別に親に反対されることくらい全然どうってことな…」
翼「そうじゃないやろ」
ち「え?」
翼「達也君が言いたかったのは、親に反対されることくらいたいしたことないって意味じゃなくて、親に自分を理解してもらおうとすることくらい、たいしたことないって意味やない?」
ち「…」
翼「…あのなぁ、ちひろ。俺な、ちょっと慶太郎にむかついてた」
ち「え…」
翼「俺らはこんなに苦労してんのに、何でさっさと夢叶えられてるんやって。でも、俺ちゃんと知ってんねん。あいつが努力家やってこと。あいつはさ、達也君の弟やから夢を叶えられたんやないよ。あいつ自身の力で夢を叶えたんや。な?お前も分かるやんな?」
ち「……」
翼の笑顔にちひろは唇を噛んで頷いた