いつもの場所で69

YOSI  2010-10-08投稿
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「義さん、もう出会って、長くなったね…」
「うん、俺もこの地で君と出会って、こんなに長く、こうして話せることは、すごく感謝してるよ。…きっと誰かが与えてくれた奇跡かもしれないなあ〜」
「奇跡?」
「うん…まあ、お前が言うなよ!って突っ込まれるかもしれないけどさ」
「ううん!そんなことないよ。私は、あのカフェにいて、義さんや哲さんに出会ったんだもん。きっとこの出会いは、見えない誰かの力が導いてくれたんだって思うんだ。」
かすみの話し方は、初めて会った時よりも、はずんでいるようだった。
「それとね…義さん、私ね義さんに言うことがあるんだ」
「え?」
かすみは、しばらく間を置いて切り出した。
「前に言ってたよね?『自分は、誰に対しても、お人好しすぎるから、結局恋愛にはたどり着けてないんだ』って。…わかる気がするんだ。いつも他人の幸せを喜んで、結局自分は現状維持だって…私もそうだもん」
「それだけじゃないよ。俺は哲ほどルックスも良くないし、…正直臆病なんだよね!前にも言われたけど、心の闇ってやつがあるのは事実だと思う。」
「だから…だよね。ごめん。隠してたことがあるの…」
その時、後ろから思わぬ人物が現れた。
「由美ちゃん…」
義人は、驚いた。
「え…どうゆう…2人は知り合いなの?」
かすみは頷いた。
「うん…私たち高校の同級生なの。驚いたよね。でもね…これも偶然だよね」
由美も続けた。
「義さん、あのね…つい最近なんだ。義さんと、かすみが知り合ってたこと。私もかすみも、義さんや哲さんと同じくらい恋愛には、距離を置いてたんだ…だから話していくうちに、共通の知り合いになってたって気づいたの…」
「そっか…これも俺がはっきりしないせいだよね。何に対しても」
「違うよ!義さんは、私にもかすみにも、『好きだ』って言わなかった…私たちもはっきり言わなかったけど…。だからね義さん、もう苦しまないで…私たち義さんが心から『好きだ』って言える日がきたら、お互いに祝福するよ」
「だからね…義さん。私たちも義さんや哲さんの仲間に加えて欲しいんだ。義さんの言う『広い意味での出会いを作っていく』って仲間に」
それを聞いて、義人は救われた。
「ありがとう…2人に出会えたこと、感謝しなきゃね…俺も2人には幸せが早くくるように応援するよ…例え俺がそれで幸せにならなくてもね」



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