その後、エリカは幸村さんに家まで送ってもらった。
「幸村さん…」
「ん?」
「幸村さんって離婚した奥さんのことまだ好き…ですよね?」
「…そうだな。
って、ごめん!!なんていうか…その…」
「謝らないでください。奥さんといるときの幸村さんほんとに幸せそうだったから…」
「…てか、いつの間に離婚のこと知ってたんだよ…確かに…俺、あいつのことまだ好きだ。
あいつが他に男作ったって知ったとき、ほんとに傷ついたよ。
でも、そのときに気づいたんだ。きっと、エリカもこんなふうに傷ついていたんだ、って…だから、何回もしつこいかもしれないけど、ほんと、すまない。」
「そうですか…
なら、これからもずっとわたし、幸村さんに片思いですね。」
「え…」
「わたしの中にはもう幸村さんしかいませんから。」