放課後、公園の木陰で居眠りをしていた俺は、瀬奈の声がして思わず飛び起きた。
「瀬奈!!」
「あ…」
そこにいたのは、中学生の女の子。
髪が短くて、幼い顔。
グルグルの巻き髪で、大人びた化粧のギャルな瀬奈とは正反対だ。
瀬奈じゃない…
なんだ、ただの幻聴か…
「ごめんなさい…起こしちゃったよね…」
瀬奈…と同じ声だ…
「でも、これ…あっちまで飛んでいってたよ。」
「あ、写真…」
大事な写真を落とすなんて!!
「ありがと!!
…それ、大事な写真なんだ!!」
女の子から写真を受け取ろうと手を伸ばした。
「ダメ!!」
え…
「返して欲しかったら、今日1日わたしの友達になって!!