なんだこいつ…
「何言ってんだよ…」
「今日だけでいいの!!
あそぼ!!」
ほんと、なんなんだ…
「お兄ちゃんねぇ、君と遊んでる暇ないんだよ…」
「じゃ明日!!
明日ここに来て!!待ってるから!!じゃまた明日ね!!」
「え、あ、写真!!」
俺はとっさに女の子の後を追った。
公園の入り口でキョロキョロとあたりを見回してみたが女の子の姿はなかった。
逃げ足が早いな…
強引でわがままなコ…
まるで瀬奈みたい…
“はやてー早く!!早く来て!!遅いよ、もぉ!!”
静かに目を閉じ、また瀬奈を思う…
あのコの声、ほんと瀬奈に似てたな…
明日は瀬奈の命日だ。
あのコから早く写真を取り返して瀬奈のとこにいかなきゃ…
俺はノロノロと夕日に向かって、いつも瀬奈と歩いていた通学路を歩いていった。
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