「瀬奈っ!!」
瀬奈がだんだんと薄らいでいく。
「ごめん…もう時間…はやて、わたしの分も生きて、幸せになってね。わたし、はやてのこと、遠くからずっと見守ってるから…」
「瀬奈っ!!イヤだ!!置いていくな!!せなーーーっ」
瀬奈に手を伸ばしても何めつかめず、とうとう瀬奈は消えてしまった。
「せなーーーーーっ」
俺はしばらく声を枯らして泣き叫んだ。
“泣かないで。前を向いて。はやては幸せになれるから。”
空から、そんな瀬奈の声が降り注いできた気がして余計悲しくなった。
今だけは泣かせてくれよ、おまえのために…きっとおまえの分も幸せになるから…