あれからまた1年…
冷たい空気が肌につきささる朝…今年もまた瀬奈の誕生日がやってきた。
今日は瀬奈の誕生日だ。
俺はでっかいチョコレートケーキを片手に瀬奈が眠る場所へとやってきた。
「おはよ、瀬奈。
誕生日おめでと!!」
“ありがと、はやて”
「俺、大学受験合格したよ。おまえが入りたがってたとこ。おまえ頭だけはよかったから、勉強大変だったよ。これから大学入って、友達いっぱい作って、瀬奈の分もいーっぱいいろんなことを経験してくるな!!」
“はやて、がんばって”
今でも、耳を澄ませばかすかに聞こえてくる。
瀬奈の声が…
「瀬奈…」
いつまでも俺の愛する人…
俺は一生おまえを忘れない。
瀬奈への愛だけはこれからも色褪せることはないから…
-完-