「なぜ、?ＫＰＨＬ?で私が犯人と決め付けたのだ？」
渡沼は相変わらずの冷血な声と目で聞いてきた。
「その理由は、二つ目の資料に書いてある」
そう言って、親分から貰った資料を出した。
「この資料はある人から貰った資料だ。これには?ＫＰＨＬ?についての情報が書かれている。?ＫＰＨＬ?は、二年前ロンドンで起きた事件によって世界的に製造中止になり、世界中に所持している人は数少ない。銃大国アメリカでも持っている人は十人しかいない。日本にいたってはたった一人しかいない」
京都は渡沼に不気味な笑みを見せた。京都の目は「俺の言っている意味はわかるな？」と、言わんばかりである。
京都は銃を突きつけられている状態で渡沼に挑発を仕掛けたのだ。
「なるほど……やはり虎鬼門を潰すのが少し遅れたか。まさかお前らが虎鬼門に行くとは思っていなかったからな」
渡沼は出し惜しみなくあっさりと自供した。
「やはり、親分のところに警察が来るとは出来過ぎだと、思ったよ。渡沼……自供と、とっていいんだな？」
京都は「はぁ〜」とため息をついて、渡沼に聞き返すと渡沼は簡単に頷いた。
「えっ？どういうこと？」
雪野は涙を拭きながら京都に聞いた。
「あの時、愛知県警は僕らの事件を全力で追っていたはず。しかし、虎鬼門にやってきた警官の声の中に僕らの事件現場にいた人の声が聞こえたんだ。けど、微かだったから気のせいだと思っていたんだけど、今の渡沼の言葉で確信したよ。?ＫＰＨＬ?の詳しい情報を持っている人がもしもいたら、この事件を起こした犯人ならその人を潰すと思ったんだ。まぁ合法的か非合法的かは分からなかったけどね」
京都は雪野の顔を見て答えた。
最後に、親分には悪い事をしたと、罪悪感を抱いて……
全てを話した京都と雪野は「これで以上だ」と、言って渡沼に鋭い目線を戻した。
そして、京都は渡沼から一切目をそらさずに……
「今度は、こっちからの質問だ。何故同僚である刑事を殺した！？それに、今自供したお前らはここを出れば俺らは裁判で今の事を話す！それに大津さんもあんたの自供を話してくれるはずだ………もうお前らは逃げられない！！」
京都が興奮して大きな声で聞いた。
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