確かに、京都達の証言を裁判で言ってももみ消されるだろう。
しかし、第三者である大津が証言してくれれば京都達に勝機がある。それに、硝煙反応が杉本から検出されれば動かぬ証拠となる。
この状態で一体どうやって渡沼達は逃げ切るというのか?京都が聞くと渡沼と杉本は不気味な笑いをした次の瞬間!
「「こうやって乗り切るのさ!!」」
なんと、渡沼と杉本は京都と雪野に銃口を向けたのだ!
渡沼の手には例の?KPHL?が握られていた。もはや隠す気もないみたいだ。
「くそっ!やはり俺らを殺すつもりで来たのか!?」
京都は雪野と大津の前に立った。京都は話しているうちに段々と渡沼達の考えが分かっていたのかもしれない。
京都の頬から汗が流れた。雪野は京都の服を掴んで涙を流している。
「こっ殺したら今度も、あんたらが殺人犯になるぜ」
京都は、声を引きつりながら渡沼達に聞くと杉本は不気味に笑って…
「大丈夫だ、鏡京都……俺らのシナリオはこうだ。鏡京都は警視総監の拳銃を隙を見て奪い、青山雪野と一緒に襲ってきたので正当防衛で射殺。そしてその流れ弾が愛知TVディレクター大津誠に当たり運悪く死亡。相手が銃を持っている可能性があるので愛知県警視総監は護身用の銃を持って行った銃で応戦したって具合だ」
と、杉本が答えた。杉本が答えた瞬間渡沼が
「まぁそういう事だ。まずは一昨日殺し損ねた青山……お前からだ!」
そう言って雪野に向かって発砲した!!
雪野が悲鳴をあげて頭を抱えて目をつぶりかけた瞬間だった。
「青山さん!!」
京都は雪野の方を向いて雪野に覆いかぶさるように雪野をかばった!
京都は悲鳴をあげて倒れた。京都は雪野の方に倒れたので雪野は受け止めようとしたが、京都の体重を支えきれずに倒れた。
雪野はしばらく何が起きたのか分からなかったが京都を起こそうとした瞬間、手に京都の血が付いているのを見て
「いっいやぁぁぁぁ」
雪野は自分の顔に手を当てて悲鳴を上げた。京都は右肩を撃たれて一瞬気を失ったが、雪野の悲鳴ですぐに目を覚ました。
「ううっ…ハッ……こうも簡単に打たれるなんて…」
京都は必死に体を起し、打たれた箇所を押さえたが、雪野は未だに悲鳴をあげていた。