21歳の春、今日は新しく入ってくる新入生のための飲み会がある。
「かわいぃコ来るかな!?なぁ、はやてっ!!」
「知るかよ。興味ねーっつーの。」
瀬奈よりかわいぃ女なんかいるか、ボケ。
「んだよ、冷てーなー、はやて君は…」
「うるせー。」
「そーやってると、彼女いない歴、どんどん更新されてくぞ。」
「うっせー、んなもんどうでもいぃんだよ、彼女いない歴21年のくせに…」
「な、なんてこというんだよー!!それは言わない約束だろ!!いーよなー、はやては…黙ってても女じゃんじゃん寄ってくるんだから…」
「いらねーよ、そんなもん。」
「かー、むかつくコねぇ。こっちはじゃんじゃんモテたくても全然寄ってこねーっつーのに!!」
友達はたくさんできた。新しい彼女はいらない。瀬奈がいるから…
他人が見たら俺は瀬奈に狂って、頭がおかしいやつって笑うかもしれない。
それでも、俺には瀬奈しかいない…
今はこれでいいんだ。
友達に囲まれて毎日笑ったり、怒ったり…
イジメにあっていた頃、俺は瀬奈にしか感情を表さなかった。
大きな進歩だろ?
この俺が、瀬奈以外の誰かと会話をして、笑顔を向けてるんだ。
今はこのままでいぃ…