…ガチャガチャ
姉とその友達が車から降りて目的地に行ってしまった。残っているのは私たげになった。
空気が重い…
車を停めた場所から目的地までの道のりは…なぜか頭の中にはっきりとしるされた。
目を閉じると‥
真っ黒な闇の中に浮かび上がる白い道筋、…確かにその場所だ。
だんだん重さに耐えられなくなった私の体は、助手席に手を掛けた状態になり、皆が早く戻って来る事を願った。
「大丈夫!?」
‥そろそろ限界、と言う時、姉の声がした。そして、私の異変にすぐ気付いた。慌ててエンジンをかけ、立ち去ろうとするが…
‥ガウン…ガガ
ギアはバックに入っているのに、何故か前に進む!
実は車の前は何も無くちょっとした崖になっているのだ。
「おい!」
「なんだよ!」
あと一歩!の所でバック出来た…
…家にたどり着くまで会話はなかった‥