…カズヒロ。
ごめんね。なかなか言えなかった。
何であの時、距離を置こうだなんて…。
私ってひどい人…。
カズヒロの声は聞こえなかったけど、悲しんでいるんだろうなと、ひしひしと感じていたのは覚えています。
…アキ。
心がボロボロになっていたのに、さらにボロボロにさせてしまってごめん。
あれから俺は、いつアキがもう1回近寄ってくれるだろうって、ずっと待っていたよ。
でも、待っているだけじゃダメだってことを知って、アキを探したんだ。
2人の心は、また元のように戻っていった。
アキは、カズヒロに連れられて、ヒロが働いている喫茶店に入った。
すると、ユウタ、ヒロ、サユがいた。
『みんな…。』
「アキが離れているうちに、少しずつだけど、仲直りしていったの。」
サユ…。
そこに怒りはもうなかった。
「アキ…本当にごめんね。私どうかしてた。」
『もう…いいよ。』
サユにもう、謝ってもらいたくなかった。
見てる自分も悲しくなるから。
「そして…カズヒロくんにも謝らないと。」
「いや、俺は大丈夫。…だからサユはアキが傷つくようなことをしないようにして欲しい。俺に謝るよりも。」
サユは唇を噛み締めた。
「アキちゃん…。俺たちからも謝るよ。ごめん。」
ユウタ、ヒロも謝った。
「じゃ、仲直りパーティーやるか!」
カズヒロが提案した、仲直りパーティー。
この5人の仲は、もう折れることのない、頑丈なものへとなった。