夕方…
いよいよ飲み会が始まった。
「はいはーぃ!!自己紹介しまーす!!
堤裕二、21歳、独身!!彼女募集中でーす!!彼女に立候補したいコは僕にじゃんじゃん話しかけちゃってー!!」
…………
裕二…
我が友達ながらうざい…めちゃめちゃ微妙な空気になってんじゃねぇかよ。
「あ、こいつは親友のはやて!!よろしくな!!」
「やめろ!!離れろよ!!勝手に俺の紹介してんじゃねぇ!!」
『キャー!!かっこいぃ!!』
「あ、こらこら女子!!はやて君にはもう心にきめた相手がいるんだからあんまり近寄らない!!」
ぎゃーぎゃーとあっというまに、自己紹介も終わりに近づいた。
「新入生の梶原まりんです!!よろしくお願いします!!」
「かわいぃー!!はやて!!まりんちゃん激かわいくねぇかぁ!?」
なんか、このテンション瀬奈っぽいな…
「瀬奈っぽくね?」
「え…」
「絶対はやてもそう思ったっしょ?」
「…アホか!!瀬奈のほうが百倍かわいぃっつーの!!」
「もーはやては素直じゃねーなー。」
「あ、あの新入生の…、く、黒瀧ゆきです…よろしく…お願いします。」
「萌ーーー!!かわぃーっ!!なんていうか、こう、まりんちゃんとはまた違うかわいさですなぁ、はやてくん?」
「おまえ、少しは黙れよ…」
おとなしそうなコ…
まるで、イジメにあっていたときの俺みたいだな…
「ゆきはぁ、ちょーおとなしいけど、まりんの親友だから仲良くしてあげてね!!」
「うぉー、美女2人組いぃねぇ!!絵になる!!」
ほんとうるせーやつだな…ま、静かな裕二は、それはそれで気色悪いだろーけどな…
なんて考えていたら、新入生の自己紹介もようやく終わった。