僕達は電車にのって帰り道を歩いていく。
「あ、あのさ吉岡」
「なに?」
「前入院してた時ずっと一緒にいてって言ってくれたじゃないか、その、僕も一緒にいたいから…」
「…ありがとう。大輝、私嬉しい」
吉岡の笑顔に魅惚れてしまった。
「素直に言えるとこ羨ましいな。そ、そういうとこ好きだよ」
「…なんで大輝はかっこいいセリフでどもるかな〜」「いや緊張するし..」
ほんと頑張ったんだけど、
「私も大輝の優しい所、好きだよ!」
「ひ、ひどいや人のセリフ…」
ゆっくり歩いてた吉岡がピタリと止まった。
「…大輝、キスして」
「え!?」
吉岡が顔をこっちに近付けて目を閉じる。
「はずかしいよ、」
「もうじれったい〜!はやく!」
よく見ると顔が真っ赤になってる。吉岡も緊張してるのか…僕のこと信頼してくれてるんだよね。
勇気をふりしぼってそっとキスをした。
お互い真っ赤になってしまった。はずかしすぎる。
「大輝、大好きだよ」
こつんと顔を僕の胸に預けてきた。そんな仕草も愛らしくて。
僕はもう一度キスをした。