桜は、一息置いてさらに口を開いた。
「急に、ポジション変更をしたのには理由があります。」
全員が息を飲んで、桜を見つめる。
「実は、中宮先生から試合の申し入れがあったということです。」
全員の体の熱さが一気に高まる。翔人や亮介は一瞬で気合いが入っていた。
「相手は・・・三鷹と並ぶ全国の常連の、龍洋大付属高校です。」
大和と拓海はその名を聞いて、体が震えた。
「龍洋大付属・・・・」
拓海の言葉に修司が問い掛ける。
「そこは何かあんのか？」「龍洋大付属は、拓海やオレが行くはずだったとこだ。もっとも、今は倒すことしか頭にねぇけどな。」
大和の言葉は鋭く、強い意志が込もっていた。
「試合は１週間後。この夏休みの最後の仕上げとしてやります。」
桜もいつも以上に強い意志が込もっていた。翔人は久々の試合と聞いて、震えが止まらないでいた。
「楽しみやな。翔人」
「もちろん。やるからには勝ちにいこう！！」
みなぎるような亮介と翔人の気合いに冷静な殺那でさえも、熱くさせていた。
「負けられない・・・・」
殺那が思うのと同じようにチームの思いは高まっていった・・・・
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