「お疲れ〜」
「君たち見てたよ」
楽器を片付けていた翼達のもとに若い人達が寄ってきた
翼ち「あ!ありがとうございます!!」
「なんかちょっと鳥肌たってんけど!」
「お前ら若いのにやるなぁ」
翼とちひろは顔を見合わせて笑った
「何、上京ってことは夢追ってきました、みたいな?」
翼「はい。まあ…」
「へー…」
「今どき居ないよね。夢とか言える若者なんて。かなり厳しいんじゃない?」
翼「え…まあ確かに…」
翼の表情がたちまち曇り始めた
「いいねー親とか何も言わないの?いつまで遊んでるんだ!とか。」
「今就職難とか言ってる時によくこういうのできるね」
「まあ頑張ってよ」
大声で笑いながら彼らは言ってしまった。
ち「何?!あいつら褒めてんのかけなしてんのかどっちやねん(`ε´)」
翼「…」
ち「むかつくな!…馬鹿にしやがって」
何も言わず作業に戻る翼と去っていく若者の背中を悔しい目をして眺めるちひろ
伸「…」
そんな様子をそばで聞きながら、伸昭は黙って片付けを続けていた