幸せの一月を一生忘れない 6

那巧  2006-09-04投稿
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私と澪は屋上に向かっているさいちゅうです。
 「澪・・・」
 「何」
状況的には嬉しいのですが、とても澪の機嫌が悪いのが辛いわけで、話しかけると「何」と冷たく言われてしまう。
屋上に着くと、鍵が開いていて、出入り自由になっていた。
 「風香、なにしてたの?」
 「何って・・・本を読んでただけだけど・・・・」
澪がため息をつくので、何か悪いことをしてしまったのかと心配になった。
 「本当に?」
 「え?・・・まぁ・・・うん」
今日はやたらと澪の口が軽い。しかし、私の口が重い。
 「俺とは・・・朝から話してくれないのに・・・・あんなのとは、話すんだね」
 「どういう・・・・???」
何何!?口調が暗い、怒ってるっぽい!
 「俺といるより・・・あいつらと話してた方が楽しいのか?」
 「そんなことないよ!」
あ、言っちゃった・・・
澪は目を丸くしている。
 「あんな子と話してるより・・・・澪の声聞いてた方がいい、もん・・・」
あ、付け加えちゃったし・・・・ま、いっか。嘘じゃないし・・・
 「本当かい?」
さっきより声が優しくなったので嬉しくなった。
 「うん!ホントだよ」
だから、私は元気に、正直に答えた。
 「澪、ひょっとして・・・妬いてたの?」
 「・・・・そうだよ、悪い?」
いや、全然!
こんなカッコよくて、可愛い反応が見られるのは私の特権です。
 「お弁当、食べようか?澪」

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