「正解!!久しぶりだな、京都に青山さん」
なんと、スタジオ内に流れた声の主は京都の親友である長良だったのだ!
何故長良が局内にいるのか分からなかったが、親友の声が聞こえてホットする京都。
「長良……鏡京都の友人か!どういう意味だ?」
滝本は思い出したかのように大きな声で尋ねると
「そのままの意味さ。嘘だと思ったら携帯で見てみな」
長良は、皮肉をたっぷり込めて答えた。
滝本は急いでワンセグを起動させると唖然とした。なんと、全チャンネルで今このスタジオの様子が流れていたのだ!!
滝本は渡沼に携帯を見せると、流石の渡沼も動揺した。
「一体どういう事だ?カメラはちゃんと悠馬が壊したはず!!」
渡沼が言うと
「はい!そのセリフもちゃんと流れてますよ〜警視総監殿。ネタバレをしましょう。優さん、説明して」
長良がそういうと、優はフッと笑みを浮かべて
「実は、ここ(愛知TV)に来る前にばったり長良と会ったんだよ。元々長良とも仲が良かったからな。長良は京都達のことを心配して俺に話しかけてきたんだ。渡沼達の本性を知った俺は伏線を込めて長良も一緒にここに連れてきたんだが、すでに滝本がカメラを壊し、大津のカメラも壊されていた。これでは渡沼達が犯人という証拠は手に入らない。そこで俺は長良にスタジオ内の監視カメラの映像を他局に流すように指示をしたんだ。電子機器関係の事に関してはピカイチだ。それくらいお手のものさ。他局に流すことに成功したら俺にメールで送るように言っておいたんだ」
優は、立ちあがって優越感に浸りながら余裕ぶって説明した。
「ちなみに、他局に流し始めたのは、六年前の事件を話しているところからだよ。さらに、外で待機していた警官は、局内にたった今突入してきたみたいだよ」
長良がそういうとスタジオにいた全員が監視カメラの映像を見ると、確かに一階に警官の姿が確認された。
長良と優の会話を聞いた京都と雪野は、思わず笑ってしまった。
形成がこうも一気に逆転するとは思わなかったのだろう。優と一緒に腹を抱えて笑っていると
「くっ……くそったれたが!!!」
なんと、逆上した渡沼が京都達に銃口を向けた次の瞬間!一発の銃声がスタジオに響いた!!!