拓「“あ”って何?」
伸「変な手紙が留守中に届いてて…てか、今朝もきてた」
気難しい顔をして伸昭はあの赤い封筒を出した
拓「あ!」
伸「知ってるん?」
拓「俺んとこにも届いとった!宛名と差出人がないのが。留守中に3通と今日1通」
伸「どうやら1日1通みたいやな。なんか心当たりないん?」
拓「俺よりお前の方があるやろ!」
伸「だからないって」
拓「俺とお前の共通点って大学しかないやん。でも、俺は最近大学に関わってないし、お前は休み中でも大学の子と会ったんちゃうん?」
伸「(-_-;)でも女の子らならメールしたの昨日やし」
拓「メール?」
伸「うん。だから、“さよなら”って一斉送信」
拓「一斉送信で振んなよ。手紙の中身は?」
伸「ただの悪口。そっちも?」
拓「うーん、まあ…でもなんか、“お前の女、良くねえぞ”とか。何で彼女と別れたの知ってんのかな」
伸「お前の元カノも同じ大学やっけ」
拓「まあ…(-_-;)でも、なんかこの手紙、しっくりこないねんなぁ」
伸「しっくりくる悪口の手紙なんかあんの?」
拓「いや、そうやねんけどなんか…」
秋聖「ただいま〜」
拓「あ、帰ってきた」
拓朗が立ち上がり玄関に向かった