朝…玄関をでたら見覚えのある後ろ姿を発見する。
もしかして若林くん…?
足音に気づいてこっちを振り向く。
『おせーよ…』
明らかに不機嫌。
『ごっごめんなさいっ』
怖いよー…てかなんで家しってんの??って聞けるはずもなく俯いたまま
『いやー…ちがう…謝ってほしいわけじゃなくて…寒くて』
うん?
顔をあげ、首を傾げる私。
『学校…一緒に行きたくて…待ってた』
そんな女の子に馴れすぎてるであろう彼は下を向き、顔を赤らめながらつぶやく。
きゅんと締め付けられ、そんな彼がかわいく思えた
『うん。行こう』
わたしは嬉しくてそういった
彼は無邪気に笑って
『ムリにでも一緒にって思ったけどな』
と言った。そして
『ほらっ』
と手を差し出した。
えっ!手つなぐの!?
私はすごい恥ずかしくて戸惑った。
だけど一瞬で手を取られ手を繋いで歩く
うわードキドキしまくりだってば!見る人見る人が私達に注目してるんじゃないかと思える!
これってただ恥ずかしいから?それとも彼に?
悶々として歩く私を困ったように見る彼。
『嫌だったら言えよ?』
『えっ!?』
なんか沈黙してたから嫌がってると捕らえられたらしい…
『違うの…初めてだから緊張して…ドキドキして…でも嫌じゃないよ』
私は素直に答えた。
彼はすごいはにかんで
『俺はこうしたい…いい?』
そう言って恋人繋ぎをしてきた。私はコクリと頷き学校までの道のりを歩いた。
はっきりいって何を話したかわからない…ただ彼にドキドキしてるんだと言うことはわかった。