レインボー:5

前原 琉  2010-11-20投稿
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朝…玄関をでたら見覚えのある後ろ姿を発見する。

もしかして若林くん…?

足音に気づいてこっちを振り向く。
『おせーよ…』
明らかに不機嫌。

『ごっごめんなさいっ』
怖いよー…てかなんで家しってんの??って聞けるはずもなく俯いたまま

『いやー…ちがう…謝ってほしいわけじゃなくて…寒くて』

うん?
顔をあげ、首を傾げる私。

『学校…一緒に行きたくて…待ってた』

そんな女の子に馴れすぎてるであろう彼は下を向き、顔を赤らめながらつぶやく。

きゅんと締め付けられ、そんな彼がかわいく思えた

『うん。行こう』
わたしは嬉しくてそういった

彼は無邪気に笑って
『ムリにでも一緒にって思ったけどな』
と言った。そして
『ほらっ』
と手を差し出した。

えっ!手つなぐの!?
私はすごい恥ずかしくて戸惑った。

だけど一瞬で手を取られ手を繋いで歩く

うわードキドキしまくりだってば!見る人見る人が私達に注目してるんじゃないかと思える!
これってただ恥ずかしいから?それとも彼に?

悶々として歩く私を困ったように見る彼。
『嫌だったら言えよ?』

『えっ!?』
なんか沈黙してたから嫌がってると捕らえられたらしい…

『違うの…初めてだから緊張して…ドキドキして…でも嫌じゃないよ』

私は素直に答えた。
彼はすごいはにかんで
『俺はこうしたい…いい?』

そう言って恋人繋ぎをしてきた。私はコクリと頷き学校までの道のりを歩いた。

はっきりいって何を話したかわからない…ただ彼にドキドキしてるんだと言うことはわかった。

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